医療法人林病院病院指標

年齢区分	0～	10～	20～	30～	40～	50～	60～	70～	80～	90～
患者数	2	8	9	7	19	33	82	159	285	142

2020年度に当院の一般病棟に入院された患者さんの年齢階級別人数を表してます。年齢階級は１０歳刻みで分けており「７０～」の場合には70歳から７９歳までの患者数を集計しています。但し９０歳以上の方は「９０～」に集約しています。70歳以上が7割を占めており、当院が地方都市の中核病院であることがわかります。更に80歳以上では約5割を占め、急性期入院における高齢化に対応しています。
※病院指標データは当院のＤＰＣ病床を利用された患者データを抽出しております。2020年の総退院患者数は2,207名に対し、今回の対象患者数は791名となっており病院全体の約3割にあたります。当院はDPC１病棟（45床）、地域包括ケア病棟3病棟（117床）、回復期リハビリテーション病棟1病棟（37床）の5病棟で構成されるケアミックス病院です。地域包括ケア病棟は在宅療養患者の直入院も受入れており保存的治療の多くは、DPC病棟を経由せずに入院しています。今回の病院指標に該当しない患者は地域包括ケア病棟及び回復期リハビリテーション病棟への直接入院患者です。当院では救急搬送及び侵襲性の高い治療や集中管理を必要とする患者はＤＰＣ病棟へ入院させ、1～2週間程度の急性期治療を終え、疾患により回復期リハビリテーション病棟、或いは地域包括ケア病棟へ転棟します。そのため急性期病棟のみの病院と比較して平均在院日数が長い傾向にあります。

整形外科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
160690xx97xxxx	胸椎、腰椎以下骨折損傷（胸・腰髄損傷含む）その他の手術有(徒手整復あり）	108	71.84	25.89	2.78	86.04
160800xx01xxxx	股関節・大腿近位の骨折	99	54.07	25.08	6.06	84.09
160690xx99xxxx	胸椎、腰椎以下骨折損傷（胸・腰髄損傷を含む）	37	62.29	18.8	2.70	81.97
070230xx01xxxx	膝関節症（変形性を含む）	20	44.80	23.36	0	76.2
160980xx99x0xx	骨盤損傷	14	59.42	19.05	0	88

第１位：骨粗鬆症性胸腰椎椎体骨折に対し、徒手整復術、ギプス固定を行います。リハビリを実施し在宅復帰を目指します。
第２位：高齢の方に骨粗鬆症に伴って多発する股関節部分の骨折です。早期日常生活復帰を目指して、人工骨頭置換術や観血的整復固定術を行います。
第３位：骨粗鬆症性胸腰椎椎体骨折に対するギプスによる保存療法です。1ヶ月～1ヶ月半程度の体幹ギプス固定の後に硬性コルセットを装着します。
第４位：加齢などにより膝の関節の変形が進行し保存的治療の効果が限界になった場合、人工関節置換術や骨切り術などを実施しています。
第５位：従来骨盤骨折は高エネルギー外傷で起こることが多かったですが、近年は骨粗鬆症のある方にも頻発しています。変形が少なければ保存的治療を行います。

内科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
040081xx99x0xx	誤嚥性肺炎	ー	37.44	20.51	0	86.55
050130xx9900xx	心不全	ー	12.85	17.22	0	90
050070xx9900xx	頻脈性不整脈	ー	14.4	7.09	0	77

内科には院内標榜にある「内科」「循環器内科」「腎臓内科」「糖尿病外来」「消化器内科」「リウマチ・膠原病科」が含まれています。
第１位：誤嚥性肺炎　手術無　手術・処置等無　定義副傷病名無
誤嚥性肺炎は脳卒中の後遺症や高齢による嚥下力低下（呑み込む力）により呑み込んだ飲食物や唾液が食道ではなく気道から肺に流入することでおきる肺炎です。場合によっては吐き出した飲食物が肺に入る（逆流性）こともあります。抗生剤による治療とともに嚥下障害に対する評価やリハビリ（摂食機能訓練）を実施します。
第２位：心不全　手術無　手術・処置等無
心不全は高齢による心臓、腎機能の低下により血液の量が増えたり循環機能が悪くなることです。水分の調整や心機能、腎機能の回復により正常な血液の循環機能に戻します。
第３位：不整脈　手術無　手術・処置等無
頻脈性不整脈は心臓の電気信号に異常が生じ脈が早くなる不整脈です。薬物治療にて頻脈のコントロールを行います。

外科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
060020xx02xxxx	胃の悪性腫瘍	ー	19	19.03	0	75
060035xx010x0x	結腸（虫垂含む）の悪性腫瘍	ー	22.75	16.19	0	78.5
060040xx02000x	直腸肛門（直腸S状結腸から肛門）の悪性腫瘍	ー	35	15.3	16.67	83.5

第１位：内視鏡検査や消化管造影検査にて病変の部位や大きさなどを確認し、（Ｘ線撮影、ＣＴスキャン、超音波検査、ＭＲＩなど）で胃外への拡がりや他臓器への転移の有無を精査します。病変の切除が可能であれば、手術を行います。根治手術として行う場合は所属リンパ節を郭清します。最近では腹腔鏡下手術を行うことが多くなっています。
第２位：内視鏡検査や消化管造影検査にて病変の部位や大きさなどを確認し、（Ｘ線撮影、ＣＴスキャン、超音波検査、ＭＲＩなど）で胃外への拡がりや他臓器への転移の有無を精査します。病変の切除が可能であれば、手術を行います。根治手術として行う場合は所属リンパ節を郭清します。最近では殆どは腹腔鏡下手術で行います。
第３位：内視鏡検査や消化管造影検査にて病変の部位や大きさなどを確認し、（Ｘ線撮影、ＣＴスキャン、超音波検査、ＭＲＩなど）で胃外への拡がりや他臓器への転移の有無を精査します。病変の切除が可能であれば、手術を行います。根治手術として行う場合は所属リンパ節を郭清します。殆どは腹腔鏡下手術で行います。病変の部位や拡がりによっては人工肛門造設術が必要となる場合があります。手術に先立って化学療法を行う場合があります。

脳神経外科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
010060x2990201	脳梗塞（脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満）	19	30.15	15.53	0	71.47
010040x099000x	非外傷性頭蓋内血腫（非外傷性硬膜下血腫以外）（JCS10未満）	17	47	18.85	0	82.11
010060x2990200	脳梗塞（脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満）	15	36.86	18.97	6.67	87.66
010060x2990401	脳梗塞（脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満）	14	19.28	15.64	0	72
160100xx99x00x	頭蓋・頭蓋内損傷	14	12.21	8.18	0	68.57

第１位：脳梗塞　手術無し　脳梗塞発症前の症候が軽度以下
脳梗塞発症前の症候は軽度以下であり、脳梗塞が今回が初発又は再発でも後遺症が少ないケースです。脳梗塞の再発を防ぐ基礎疾患の治療とリハビリを行い在宅復帰を目指します。
第２位：非外傷性頭蓋内血腫（非外傷性硬膜下血腫以外）（JCS10未満）手術無手術処置等無副傷病名無
脳内出血に対する保存的治療です。血圧コントロールと脳の浮腫を抑制します。
第３位：脳梗塞　手術無し　脳梗塞発症前の症候が中度以上
脳梗塞発症前の症候が中等以上のケースです。主に、今回の脳梗塞が再発の患者さんで、前回の脳梗塞後遺症が重い中での再発になります。再発の注意をしながらリハビリを実施します。
第４位：脳梗塞　手術無し　脳保護剤有　脳梗塞発症前の症候が軽度以下
脳梗塞発症前の症候は軽度以下であり、脳梗塞が今回が初発又は再発でも後遺症が少ないケースです。脳保護剤を使用し、脳梗塞の再発を防ぐ基礎疾患の治療とリハビリを行い在宅復帰を目指します。
（脳保護剤：血液の固まりができることにより起こる手足の麻痺やしびれなどを改善するお薬です。）
第５位：頭蓋・頭蓋内損傷　手術無し
頭部外傷において損傷や頭蓋内の出血が認められない場合には、経過観察入院をします。退院後は、慢性硬膜下血腫が発症していないかなどの確認の為、外来に通院していただく場合があります。

	初発	再発	病期分類基準（※）	版数
Stage I	Stage II	Stage III	Stage IV	不明
胃癌	-	-	-	-	-	-	1	8
大腸癌	-	-	-	-	-	-	2	8
乳癌	-	-	-	-	-	-	1	8
肺癌	-	-	-	-	-	-	1	8
肝癌	-	-	-	-	-	-	2	8

	患者数	平均在院日数	平均年齢
軽症	－	0	0
中等症	－	26.8	89.6
重症	－	205	62
超重症	－	16	92
不明	－	0	0

発症日から	患者数	平均在院日数	平均年齢	転院率
3日以内	84	33.44	79.23	5.68
その他	ー	48	75	0

整形外科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K0443	骨折非観血的整復術（足その他）	106	1.06	70.01	2.83	85.69
K0461	骨折観血的手術（大腿）	66	1.58	55.72	7.58	85.42
K0811	人工骨頭挿入術（股）	27	3.51	47.03	7.41	82.70
K0821	人工関節置換術（膝）	21	1.12	44.78	0	73.56
K0731	関節内骨折観血的手術（股）	ー	1.66	54.86	0	75.2

第１位：骨折してずれが生じた部位を皮膚を切開せずに整復し、副木やギプス等で固定します。
第２位：骨折した大腿骨を、スクリュー、プレート、髄内釘などを用いて整復固定します。
第３位：大腿骨の付け根が骨折して大きくずれていたり大腿骨頭が壊死した場合、骨頭を切除して人工骨頭を挿入します。
第４位：加齢などにより膝の関節の変形が進行し保存的治療が限界になった場合、人工関節置換術を行います。
第５位：大腿骨の付け根が骨折していてもずれがわずかな場合は、骨折部を固定し骨頭を温存する手術を行います。

外科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K719-3	腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術	12	8.66	20.41	0	80.5
K655-22	腹腔鏡下胃切除術（悪性腫瘍手術）	ー	5.62	23.25	12.5	79.12
K672-2	腹腔鏡下胆嚢摘出術	ー	3.5	13.66	0	75.33
K718-22	腹腔鏡下虫垂切除術（虫垂周囲膿瘍を伴うもの）	ー	0.83	13	16.67	49.5
K714-2	腹腔鏡下腸管癒着剥離術	ー	6.4	20.8	0	80.4

第１位：直腸を除く大腸の大部分（盲腸を含む）に生じた悪性腫瘍（主に大腸癌）に対する手術です。根治手術として行う場合には所属リンパ節を郭清ます。最近では開腹手術に移行することは滅多にありません。
第２位：胃の悪性腫瘍（主に胃癌）に対して胃の入り口（噴門）を残して出口（幽門）側を切除する手術です。根治手術として行う場合には所属リンパ節を郭清します。病変の部位や拡がりによって噴門を温存することができない場合は（腹腔鏡下）胃全摘術となります（別の手術術式です）。
第３位：胆嚢の良性疾患（胆嚢結石症、胆のう腺筋腫症、胆嚢ポリープなど）に対する根本的な治療となります。現在では開腹手術に移行することは殆どありません。
第４位：虫垂の炎症がある程度高度で、保存的治療の効果が期待できなかったり不十分であったりする場合には、虫垂を切除する必要があります。腹腔鏡下手術を行うことにより、高度の炎症があっても切開を大きくする必要がなく、創感染（傷が化膿する）や術後の癒着が少なくなりますし、排膿のための管（ドレーン）を挿入することも殆どありません。
第５位：腹腔内の炎症や以前の手術の影響で、腸管同士や腸管と他の臓器が癒着して腸管の通過が妨げられたり血行障害を生じたりした場合に行います。腹腔鏡下に腸管の癒着を剥離します。高度な癒着がある場合、腸管の壊死や穿孔を生じている場合には開腹手術を行うこともあります。

脳神経外科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K164-2	慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術	ー	0.2	16	0	78.4
K164-4	骨折観血的手術（大腿）	ー	12	119.5	0	76.5
K1771	脳動脈瘤頸部クリッピング（１箇所）	ー	1	56	0	61

第１位：慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術
外傷などにより頭部を強打した後、数週間から数か月後に硬膜とくも膜の間にできた血腫によって脳が圧迫され頭痛や運動麻痺、認知障害等を生じます。頭蓋骨に穴を開け（穿頭）溜まった血腫を取り除き洗浄します。頭蓋骨に開けた穴にドレナージ（管を挿入）して１～２日間排液後抜去します。
第２位：定位的脳内血腫除去術
頭蓋内の血腫に対して、ＣＴで正確に病巣の位置を決めたうえで、脳内血腫を吸引・除去するために頭皮を切開し血腫を除去します。
第３位：脳動脈瘤頸部クリッピング　脳の動脈に瘤ができる疾患です。脳動脈瘤の根元の部分を金属性のクリップで挟み、血液を遮断する治療法です。

DPC	傷病名	入院契機	症例数	発生率
130100	播種性血管内凝固症候群	同一	-	0.00
130100	播種性血管内凝固症候群	異なる	-	0.00
180010	敗血症	同一	-	0.00
180010	敗血症	異なる	-	0.00
180035	その他の真菌感染症	同一	-	0.00
180035	その他の真菌感染症	異なる	-	0.00
180040	手術・処置等の合併症	同一	-	0.73
180040	手術・処置等の合併症	異なる	-	0.00

令和２年度 医療法人 林 病院指標

令和２年度医療法人　林病院指標